バックウォッシュとは?サーフィン初心者が知っておきたい“逆流する波”の正体

サーフィンをしていると、「あの波、バックウォッシュでぐちゃぐちゃだったね」なんて言葉を聞くことがあります。

「バックウォッシュって何?」「普通の波と何が違うの?」と疑問に思ったことがある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、サーフィン用語「バックウォッシュ」の意味や特徴、起きやすい条件、そして初心者がどう対応すべきかをわかりやすく解説します。

波の状態を知ることは、上達への近道。ぜひ参考にしてください!

バックウォッシュとは?

バックウォッシュ(Backwash)とは、岸に打ち寄せた波の“戻り波”が、次の波とぶつかる現象のことです。

通常の波は沖から岸へ向かって進みますが、岸にぶつかった後、そのエネルギーが沖に向かって“引き波”として戻っていきます。この戻り波と次に来る波がぶつかることで、水面が乱れたり、波が急に盛り上がったりします。

見た目は波が2方向からぶつかり合ってバシャッ!と不規則な形で崩れるため、サーフィンには不向きなコンディションとされています。

バックウォッシュが起きる原因

バックウォッシュは、海のコンディションや地形によって発生します。特に以下のような状況で起きやすくなります。

① 潮が満ちているとき

満潮に近づくと波が岸近くまで届くようになり、勢いのある引き波(バックウォッシュ)が発生しやすくなります。

② ビーチが急な地形のとき

岸辺が急に落ち込んでいるような地形では、波が強く跳ね返されやすく、沖に向かって勢いよく戻るためバックウォッシュが起こりやすいです。

③ 波のサイズが大きいとき

うねりが強く波が大きい日は、岸へのインパクトも大きくなります。その分、戻り波もパワーを持ち、沖の波に影響を与えやすくなります。

バックウォッシュが与える影響

サーフィン中にバックウォッシュが起きると、どんな影響があるのでしょうか?

① 波の形が崩れやすい

戻り波がぶつかることで、波のフェイス(面)がボコボコになったり、ショルダーがなくなってライディングしにくくなります。

② 波が予測しづらくなる

沖からのうねりに戻り波がぶつかると、突然波が盛り上がったり、タイミングがずれたりします。初心者にはかなり難しいコンディションになります。

③ テイクオフやパドルアウトが不安定に

パドルしている最中に突然うねりが盛り上がったり、波が跳ね返ってきたりするため、タイミングが取りづらくなります。

バックウォッシュの見分け方

海に入る前や、波待ちしているときに「バックウォッシュが出てるな」と判断できれば、安全にもつながります。

① 波が途中で“跳ねている”ように見える

岸近くで波が不自然にモコッと盛り上がっていたり、水面にバシャッと跳ね返る動きが見えたら、バックウォッシュのサインです。

② 波の進行方向と逆に水が動いている

波待ち中に、沖から岸への流れと逆向きに水が動いていたら、それは戻り波の影響かもしれません。

③ サーファーが波に乗りにくそうにしている

何人ものサーファーが波を見送っていたり、転倒が多いようなら、バックウォッシュなどでコンディションが崩れている可能性大です。

初心者はどう対応すべき?

バックウォッシュのある日は、海のコンディションが不安定になりがち。初心者は以下のように対応するのがおすすめです。

① 無理せず他のポイントに移動する

波が乗りづらくなっていたり、流れが読みにくいと感じたら、潔くポイント移動を考えるのも◎

② インサイド寄りで軽めの練習に切り替える

スープでテイクオフの練習をする、パドリングだけで終わるなど、海の状況に合わせて柔軟にメニューを変更しましょう。

③ バックウォッシュが出にくい時間帯を狙う

満潮のピークを避ける、早朝や引き潮タイミングを狙うなど、時間帯をずらすことで回避できることもあります。

まとめ

バックウォッシュとは、岸に打ち寄せた波の“戻り波”が、沖から来るうねりにぶつかって、水面が乱れる現象です。波の形を崩したり、ライディングを難しくさせるため、初心者にはちょっと手強いコンディション。

無理して入るよりも、状況を見極めて練習内容を変える、またはポイントを移動するなど、柔軟な対応が大切です。

波のコンディションを読む力を少しずつ身につけながら、安全にサーフィンを楽しんでいきましょう!

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