ストリンガーとは?サーフボードの強度と乗り心地を左右する“芯”の話

「サーフボードに入ってる線ってなに?」「“ストリンガー”って聞いたけど、どういう役割があるの?」
こんな疑問を持っているサーフィン初心者の方へ向けて、この記事では「ストリンガーとは何か?」をやさしく解説します。
サーフィンのパフォーマンスや耐久性にも関係する、意外と大事なパーツなので要チェックです!
目次
ストリンガーとは?
ストリンガー(Stringer)とは、サーフボードの中心に通っている細長い木の板(または類似素材)のことです。
ボードの上下に入っているライン(線)として見えることが多く、「デザインかな?」と思っている人もいるかもしれませんが、実はボードの構造と強度に深く関わる重要な役割を持っています。
ストリンガーの役割
- サーフボードの強度を高める
- しなり(フレックス)を調整する
- ライディングの反応に影響を与える
どうしてストリンガーが必要なの?
サーフボードは、フォーム(発泡素材)を中心にガラスクロスとレジンで包んだ構造ですが、ただのフォームだけでは衝撃や体重に耐えられないため、芯材としてストリンガーを入れることで強度を確保します。
たとえば、テイクオフ時や波を踏み込んでターンするとき、ボードにはしなりとねじれが生じます。
そのしなりをコントロールし、「しなるけど折れない」「反応するけどぶれない」といったバランスを保つのが、ストリンガーの役割なのです。
どんな素材が使われているの?
① ウッドストリンガー(木材)
もっとも一般的で、軽さと強度のバランスが良いため多くのボードに採用されています。
- バスウッド(シナノキ)
- レッドウッド
- パウロニア(桐)など
② カーボンストリンガー
ハイパフォーマンス系のボードでは、軽量化と反発性のためにカーボン素材のストリンガーを使うケースもあります。
フォームの表面にカーボンを「貼る」タイプも含め、フレックス調整やデザイン面でも人気です。
③ ノーストリンガー構造
近年では、EPSフォームとエポキシ樹脂を組み合わせて、ストリンガーを使わずに強度を出す「ノーストリンガー」タイプのボードも増えています。
より軽く、よりしなやかな乗り心地を求めるサーファーに人気です。
ストリンガーによる乗り味の違い
ストリンガーの太さや素材によって「しなり具合」や「反発力」が変わるため、サーフィンのフィーリングにも影響します。
- しっかり硬め → 安定感やスピード重視
- やわらかめ → 弾むようなフロー感を重視
たとえば、カービングターンやボトムターンで「ぐっとしなる → パンと戻る」感じが好きな方は、自分の好みに合ったストリンガーの特性を選ぶことも楽しみのひとつ。
湘南サーフィンとストリンガー
湘南のような小波や柔らかい波が多いエリアでは、しなやかさを活かしたグライド系の乗り味が重視されるため、ややソフトなストリンガー入りのロングボードやミッドレングスが人気です。
逆に、台風シーズンなど波が掘れてくる時期は、強度と反発性を兼ねたカーボン系のモデルも活躍します。
まとめ
ストリンガーとは、サーフボードの中心に入っている“芯”となるパーツで、強度やしなり、乗り味に大きな影響を与える重要な構造です。
木材、カーボン、ノーストリンガーなどさまざまな種類があり、ボード選びの基準として注目することで、自分に合った1本が見つかりやすくなります。
これからサーフボードを選ぶ初心者の方も、ぜひ「ストリンガー」という構造に注目してみてくださいね!